今回は、LCD解像度2Kの低価格光造形3Dプリンターの中で僕的におすすめな3機種を理由と共に紹介していきます。
かなり詳細に記載しているので、低価格帯以外の光造形3Dプリンターを選ぶときにも参考になると思います。
選定基準
この項目では、選考基準について詳しく説明していきます。
面倒な説明はいらないので、おすすめ機種と理由だけ知りたい方は選考基準の説明を飛ばしてください。(目次がクリックできます)
この記事で選んだ3機種は、以下の4つを主な基準として選びました。
- 本体価格&入手性
- 交換部品の価格&入手性
- 造形エリアのサイズ
- 造形スピード
本体価格&入手性
本体価格が安いだけでなく、日本でよく使われているECサイト(楽天・Amazon・ヨドバシなど)で入手できるかも検討しました。
交換部品の価格&入手性
光造形3Dプリンターの消耗部品である、LCD・レジンタンク・プラットフォームの価格と入手性についても検討しました。本体同様に日本でよく使われているサイトで購入できるかも考慮しています。
造形エリアのサイズ
造形エリアのサイズが広いほど、大きな部品の造形をできます。
LCDのサイズ(XY方向のサイズ)に関しては、大小ともにメリット・デメリットがあるので、今回はLCDサイズが異なる3種類を紹介してあります。
LCDのサイズと解像度の関係については現在初心者向けの記事を執筆中です。
造形スピード
造形スピードも評価項目に入れて比較しました。
ELEGOO:Mars2
まず紹介するのはELEGOO Mars2です。
この機種は、継続して安く使いたい人・3Dプリンター初心者の方におすすめです。
低価格でコスパ最強と言われる有名機です。
この機種を推薦する理由は、消耗品の入手性が良い&価格が安い・造形エリアが大きいの2点です。
Mars2は造形エリアが大きく、造形スピードも速く、価格が安い。まさしくコスパ最強というべき機体です。
造形時間がZ軸方向のサイズにしか影響されないLCD方式の光造形3Dプリンターでは、XY平面のプラットフォームサイズが大きいほど、短時間で多くの部品を造形できます。(これについては仕組みとともに下記の記事で詳しく説明しています。)
また、表示言語が日本語に対応しているのも初心者に優しい部分です。
- 消耗品や交換部品が安価で、入手性も非常に良い。
- 低価格帯では珍しく日本語表示に対応している。
- 本体のサイズがスリムな縦長形状で場所を取りにくい。
- 付属品が豊富で、初心者に優しい。
- 正面にUSBの差込口があるので作業しやすい。
- カバーが取り外し式のため、作業中にカバーを置くスペースが必要になる。
ANYCUBIC : Photon mono
2つ目の紹介はANYCUBIC Photon Monoです。
この機種は、大きい部品の造形をしたい人・部品を量産したい人におすすめします。
Photon Monoはこの価格帯で最大の造形エリアを誇り、先ほど紹介したELEGOO Mars2よりもさらに大きな部品を造形できます。
そのため、小さい部品の量産やサイズの大きな部品の一体造形をしたい方にお勧めです。
例えば、大きなフィギュアを造形したいとき、造形エリアの小さい3Dプリンターだと、身体を上半身と下半身に分けて造形する必要があります。その点、造形エリアにフィギュアの全身が入る場合は、一体造形が可能になります。
造形エリアが大きいのは非常に魅力的ですが、本体サイズが大きい・消耗品であるLCDの値段が上がる等、デメリットとなる部分もあります。
- この価格帯ではトップクラスに造形エリアのサイズが大きい。
- 消耗品や交換部品の入手性が良い。
- カバーが取り外し式のため、筐体内の掃の交換作業がしやすい。
- 別売りのANYCUBIC製の洗浄硬化機とデザインの相性が良い。
- カバーが取り外し式のため、作業中にカバーを置くスペースが必要になる。
- 消耗品や交換部品の価格が少し高い。
- USBの差込口が右側面にあるため、横にもスペースが必要。
ANYCUBIC : Photon S
3つ目の紹介は、ANYCUBIC Photon Sです。
この機種は、とにかく安く光造形3Dプリンターを始めたい人におすすめします。
先ほど紹介した2つの3Dプリンターよりも紫外線のパワーが弱いため、造形時間が長時間必要になります。
造形エリア及びLCDサイズが2機種より小さいですが、LCDの1ピクセルのサイズが小さいので、理論上は先ほど紹介した2機種より精細な造形ができます。(LCDのサイズと解像度の関係に関しては現在初心者向けの記事を執筆中です。)
- 超低価格モデルでありつつ、造形エリアのサイズも程々にある。
- 蓋が跳ね上げ式なので、作業時にスペースを取らない。
- 付属品が豊富で、初心者に優しい。
- 筐体の素材が樹脂のため、高級感は薄れる。
- 蓋が跳ね上げ式のため、筐体内の掃除やLCDディスプレイの交換が面倒。
- USBの差込口が右側面にもあるため、横にもスペースが必要します。
まとめ
今回は3万円以下の低価格3Dプリンターのおすすめ3選を紹介しました。
かなり詳細に記載したため、今回紹介した3機種以外を選ぶ時にも選考基準の参考になると思います。
最後に僕的おすすめな人を紹介します。
ELEGOO Mars 2
- 消耗品のコストを抑えて、一つの光造形を長く使いたい人。
- まだ何を造形するか決めてないけど、そこそこのサイズが造形できると嬉しい人。
ANYCUBIC Photon mono
- ハンドメイド部品等を販売してる人で、効率的に部品を量産したい人。
- サイズの大きい部品を造形したい人。
ANYCUBIC Photon S
- とにかく安く光造形を始めたい人。
- 作る部品が決まっていて、量産を考えていない人。
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