ELEGOO Mercury Plus 洗浄硬化機をレビュー!

光造形3Dプリンターユーザーの皆さんなら、とても気になっているであろうELEGOO Mercury Plus 洗浄硬化機

2か月間ほど使用してみたので詳細なレビューをします。

結論やまとめだけを知りたい人に、”各見出し”のまとめを最初に書いてありますので、ご活用ください。

この記事で分かること。
  • Mercury Plus 洗浄硬化機の使用感
  • 導入のメリットとデメリット
  • 購入前に注意してほしいこと
目次

ELEGOO Mercury Plusのセット内容

写真出典:Amazon

導入のメリット

Mercury Plusのメリットまとめ
  • 1台で洗浄機と二次硬化機を兼任するため、省スペース。
  • 後処理が楽になる。
  • 洗浄液の入れ替えが楽。
  • 超音波洗浄機のように高く大きな音がならないので、集合住宅に住んでいる人や、子供がいる場合でも作業しやすい。
  • 見た目がかっこよくて、モチベーションが上がる。

省スペース

Mercury Plusのサイズは光造形3Dプリンターと同程度で、縦方向に長い形状となっています。
全体のサイズとしては大きめですが、縦長形状のため机の上に置いたとき、あまりスペースを圧迫しません。また、この1台で洗浄機と二次硬化機を兼任するため、超音波洗浄機と二次硬化機を別々で容易する際の半分程度のスペースで済みます

しかし、後ほどデメリットでも紹介しますが、使用時には外した蓋を置くスペースが必要になります。

僕の場合には、3Dプリント以外の作業も同じスペースで行うため、光造形を使っていない間スペースが圧迫されないのは非常に嬉しいです。

後処理が楽になる

造形物に付着したレジンの処理を洗浄容器に入れるだけで行ってくれるので、後処理が楽になります。

例えば、造形物を自動洗浄している間に、レジンタンクに残ったレジンの処理やレジンタンクの洗浄を行うことができます。並行して作業ができるので作業時間が短縮されます。

超音波洗浄機と比較して洗浄液の入れ替えが楽

Mercury Plusは専用の洗浄容器の脱着が可能で、容器を水回りや洗浄液がおいてあるところに簡単に持っていくことができるため、洗浄液の入れ替えが非常に楽です。

超音波洗浄機は、機材を丸ごと傾けて洗浄液を捨てたり、機材側面にある蛇口をひねることにより洗浄液を捨てる方式となっています。そのため、水回りの近くに設置する等の工夫をする必要があります。

音が静か

3Dプリンターでの造形部品に使用される洗浄機といえば、超音波洗浄機が代表てきです。しかし、超音波洗浄機は大きな高い音が部屋に鳴り響くため、アパート等の集合住宅に住んでいる人は、導入が難しいと思います。その点、Mercury Plusでは超音波ではなくモーターが引き起こす水流により洗浄するため、圧倒的に静かに自動洗浄を行うことができます。洗浄力の面では超音波洗浄機に劣りますが、光造形3Dプリンターでの造形物の洗浄に使う分には問題なくレジンを除去することができました。

見た目がカッコいい

作業環境の見た目がカッコいいと作業時のモチベーションが爆上がりします。

また、普段でも近未来的なインテリアとして部屋に頭よさそうな雰囲気を作り出してくれます。

部屋を真っ暗にして、二次硬化モードにしてみた
Mercury Plusのメリットまとめ
  • 1台で洗浄機と二次硬化機を兼任するため、省スペース。
  • 後処理が楽になる。
  • 洗浄液の入れ替えが楽。
  • 超音波洗浄機のように高く大きな音がならないので、集合住宅に住んでいる人や、子供がいる場合でも作業しやすい。
  • 見た目がかっこよくて、モチベーションが上がる。

導入のデメリット

Mercury Plusのデメリットまとめ
  • 導入コストが高い。
  • 作業中はスペースが必要。
  • 洗浄力は超音波洗浄機の方が高い。
  • 洗浄液の量がかさむ

作業中はカバーや洗浄用タンクを置く場所が必要になる。

省スペースとは言ったものの、使用時には本体のカバーと洗浄容器を一時的に退避させるためのスペースが必要になります。

例えば本体のカバーを置く場所や、Mercury Plusを二次硬化モードにするときには洗浄容器を置く場所が必要になったりします。

カバーを置く場所が必要。

導入費用は高め

Mercury Plusは定価が14000円と、やや導入費用が高いです。(Amazon調べ:2021/11/15)

機能と利便性を考えれば、高いこともないのですが、洗浄用の容器と二次硬化機を最安構成でそろえれば、密閉できるタッパーを複数個ネイル用UVライトで、約3000円程度で済みます。

一方、Mercury Plusと同程度の容量の超音波洗浄機二次硬化機の両方を購入すると、2万円を超えるので、Mercury Plusが持っているスペックに対しては非常にコスパが高い商品だと感じます。

(※UV用ネイル用ライトはサイズが小さいので、自分が造形したい部品のサイズを考えて検討する必要があります。)

洗浄力は超音波洗浄機のほうが高い。

超音波洗浄機とMercury Plusを比較すると、圧倒的に超音波洗浄機のほうが洗浄力が高いです。
光造形3Dプリンターのレジン除去専用として使うのには全く問題はありませんが、その他の洗浄力を必要とする作業には向きません。

価格が高いので他の洗浄もできれば良いとは思いますが、光造形専用の機材だと割り切って考えたほうが良いです。

洗浄液の量がかさむ

Mercury Plusは専用容器の底面についた羽根つき円盤を回転させることにより水流を生み出しています。

その仕組み上、容器の底面から数センチ浮かせた状態で洗浄を行うため、洗浄に使う液体が多く必要になります。

洗浄液に水を使う場合は気にすることはないですが、アルコール系洗浄液を使う場合は手作業で洗う場合よりも費用が掛かりそうです。

約500mL分浮かせなければならない
Mercury Plusのデメリットまとめ
  • 導入コストが高い。
  • 作業中はスペースが必要。
  • 洗浄力は超音波洗浄機の方が高い。
  • 洗浄液の量がかさむ

導入前の注意点

ELEGOOの光造形にしか対応していない部品がある。

こちらのプラットフォームをぶら下げて洗浄するための部品は、ELEGOOの純正のプラットフォームでしか装着できない可能性があります。Anycubic Photonのプラットフォームは装着することができませんでした。

しかし、2・3枚目の写真のようにプラットフォームをかごに載せることができるため、ある程度の高さの造形物の場合はプラットフォームに付けたまま洗浄できます。

Photonのプラットフォームにはブラケットが入らない。

初期状態で汚れがついている可能性がある。

機能に問題はありませんが、 購入当初から液晶パネルの部分に白い跡がありました。

格安海外製品あるあるなので、ELEGOOの製品だけではなく海外の格安マシンは初期の傷を覚悟して買う方が良いです。

初期汚れ

まとめ:おすすめできる人・できない人

最後に実際に使ってきた経験からMercury Plusをおすすめできる人・できな人を僕目線で紹介します。

おすすめできる人
  • サイズが大きめのデータを造形する人。
  • できるだけ静かな自動洗浄機が欲しい人。
  • ワークスペースをカッコよくしたい人。
おすすめできない人
  • 光造形3Dプリンターのレジン除去以外の用途でも自動洗浄機を使いたい人。
  • 初期状態での汚れが気になる人。
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この記事を書いた人

yohakuのアバター yohaku メカ設計者/ブロガー

趣味はモノづくり・買い物・写真。一応ものづくり系の世界大会や国際大会に出場してます。おしゃれなモノの買い物が好きだけど、自分でも作りがち。

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