こんにちはYOHAKUです。
この記事は初めて光造形3Dプリンターを購入する人に向けた内容となっております。
- 光造形3Dプリンターに必要な道具が分かる。
- 道具がどのように使用されているか分かる。
今回は、光造形3Dプリンター(家庭用と業務用)を触ってきた経験から、絶対に必要な道具、あったら便利な道具などを紹介していきます。
光造形3Dプリンターを使う方の参考になれば幸いです。
ちなみに、僕が使っている光造形3DプリンターはANYCUBIC Photonです。Photonシリーズは購入している方の数も多いのでYoutube等で情報が探しやすいです。
また、こちらの記事で今回紹介する道具がどのように使用されているか見ることが出来ます。
造形方法の予習も兼ねて、ご参考になれば幸いです。
必要な道具
まずは絶対に必要な道具の紹介をします。こちらで紹介する道具は光造形の使用する前には準備しておくことをお勧めします。
- トレー
- アルコール系洗浄液
- タッパー(洗浄容器)
- 漏斗
- ストレーナー
- ピンセット
- スクレーパー
- キムワイプ・キムタオル
- UV(紫外線)ライト
- ニッパー
- 手袋
- 安全眼鏡
1.トレー
まず最初に紹介するのはトレーです。
3Dプリンターから外した造形物や、レジンで汚れた道具を適当におけるトレーがあると非常に便利です。
100円ショップのトレーで良いので、一つは用意しておきましょう。
また、レジン汚れは”匂い”と”べたつき”が強いので、トレー使用時にラップを敷いておくと後片付けが非常に楽です。
2.アルコール系洗浄液
続いて、アルコール系洗浄液です。
例外もありますが、光造形3Dプリンターで使用されているレジンは、水では”べたつき”が取れず、綺麗な部品を作ることはできません。また、部品に限らず、様々な道具にレジンが付着し汚れます。
このレジンを洗い落としてくれるのが、アルコール系洗浄液です。
アルコール系洗浄液を使用するときは、火気厳禁です!!匂いもきついので使用時にはマスクを着用する、換気する等の対策を各自で行ってください。
大量に洗浄用アルコールを使用する予定の方は、業務用のアルコールを購入するとコスパが圧倒的に良いです。
3.タッパー(洗浄容器)
造形物洗浄用の蓋つきタッパーです。
タッパーに洗浄用のアルコールを入れ、3Dプリンターから外した造形物を漬け込み洗浄を行います。
僕は洗浄用のタッパーを3つ用意していて写真の右から1次洗浄、2次洗浄、3次洗浄となっています。
また、光造形3Dプリンターのプラットフォームや道具を洗浄するための大きめのタッパーも用意すると便利です。アルコールは気化しやすいので、密閉できる容器を選びましょう。
4.漏斗
漏斗は、造形時に余ったレジンを容器に戻すときに利用します。
基本的に光造形ではレジンをぴったり使い切ることはないので、絶対に必要です。
100円ショップの商品で構いません。
折りたたみ漏斗&ストレーナー付きの面白い商品があったので一応紹介しておきます。
5.ストレーナー
ストレーナーは余ったレジンを容器に戻すとき、ろ過をするために使います。
形状はコーヒーのフィルターのような形状をしており、印刷後にレジンに残るゴミなどを除去することができます。
6.ピンセット
3Dプリンター使用後の掃除の際に、フィルムからレジンを除去したり、造形失敗をしてしまい、フィルムに張り付いた造形物などを取り外す時に使用します。
おすすめは先の尖っていない樹脂製のピンセットです。皆さんが普段使われているような金属製の鋭利なピンセットではフィルムを傷つけてしまう可能性があるからです。
僕は、熱融解積層方式の3Dプリンターでピンセットを自作して使っています。
7.スクレーパー
スクレーパーは部品を3Dプリンターから剥がす際に使用します。
光造形の3Dプリンターを購入すると大抵の場合は付属品として付いてきます。最初は付属品のスクレーパーで十分だと思います。
8.キムワイプ・キムタオル
理系のティッシュ・理系のキッチンペーパーこと、キムワイプ・キムタオルです。
こちらは、掃除全般に使います。造形物を拭く時や、3Dプリンターを掃除するとき等、いつでも使います。モノづくり系人間の必須アイテムなので手の届く場所に置いておきます。
9.UV(紫外線)ライト
光造形の3Dプリンターでは、造形した層と層の間にグリーン層といわれる目に見えない半硬化層があり、この時点では材料本来の物性を再現することはできません。そのため、造形物を3Dプリンターから外した後、追加で紫外線を当てて硬化させる”二次硬化”と呼ばれる作業を行います。
この二次硬化を行うため、UVライトが必要になります。
光造形3Dプリンター専用のUVライト等が販売されていますが少し値段がお高いので、ネイル用のUVライトを使うと良いです。
僕はネイル用のUVライトを使用していますが困ったことは一回もありません。
しっかりと二次硬化できます。
(光造形専用のUVライトは見た目がカッコイイのでいつか購入したいと思ってます。)
10.ニッパー
ニッパーは造形物のサポート除去に使用します。
僕は少し小さめのニッパーを使っていますが、印刷物が小さい場合ニッパーも小さい方が扱いやすいです。
11.手袋
光造形3Dプリンターの材料であるレジンを直接手で触ってしまうと、レジンアレルギー等により皮膚が荒れてしまう可能性があります。
ベトベトして気持ちが悪いですし、匂いも強いため使い捨ての手袋を使っています。
12.安全メガネ
最後に安全眼鏡です。
造形準備中にレジンが目に入るのを防ぐことが出来ます。
また、造形物のサポート材料をニッパーで除去する際に、部品が飛んでくることがあるので、特にサポート除去のタイミングでは安全眼鏡を装着しておくことをお勧めします。
あったら便利な道具
絶対に必要なわけではないけど、あると便利な道具を紹介します。
- 自動洗浄機
- 灯油ポンプ
- ミニルーター
- ポリ洗浄瓶
1.自動洗浄機
自動洗浄機はレジン汚れを自動で洗浄してくれる機械です。
光造形で作った部品は造形後に、歯ブラシで洗浄したりするのですが、歯ブラシでも入らない小さい隙間等、手の届かない場所の細かい汚れを落とすことができるのでとても便利です。
超音波洗浄機が有名ですが、最近は光造形3Dプリンターを作っているメーカーが、レジン汚れ専用の自動洗浄機を販売しています。
超音波洗浄機
まずは、超音波洗浄機です。超音波の微細な衝撃波で中に入れた物を洗浄することができます。
超音波洗浄機に入れておくだけで部品だけではなく道具の洗浄もできます。
購入前に考慮してほしいデメリットは、音がうるさいことです。高音が部屋に響きます。
洗浄硬化機
洗浄硬化機は自動洗浄機と二次硬化機(先ほど紹介したUVを照射する機械)の2つの機械が1つになった2in1マシンです。
有名な洗浄硬化機は2機種あり、それぞれANYCUBICとELEGOOが販売しています。
下記の記事で詳細な紹介をしていますが、洗浄硬化機は光造形ユーザー向けのレジン汚れ専用洗浄器です。
購入のメリット・デメリットを簡単に書くとこんな感じ。
- メリット
-
- 省スペース
- 超音波洗浄機と比較して洗浄液の入れ替えが楽
- 音が静か
- 見た目がカッコよくてモチベーションが高まる
- デメリット
-
- 作業中は洗浄用タンクを置く場所が必要になる。
- 導入費用が高め
- 洗浄力は超音波洗浄機の方が高い
- 洗浄液の量がかさむ
2.灯油ポンプ
灯油ポンプは容器に洗浄用アルコールを移すときに使います。
僕みたいに、頻繁に3Dプリンターを利用する予定がある人は、コスパを考えて一気に大量の洗浄用アルコールを買うと思います。その時、灯油ポンプがあると便利です。
3.ミニルーター
造形物を研磨する際に使用すると便利です。
ニッパーでサポートをはずしただけの造形物は表面がデコボコしています。そこでミニルーターを使用して研磨することにより綺麗な状態の部品を完成させることができます。
フィギュア等の表面の滑らかさを求める作品を作るときに使うと良いかもしれません。
4.ポリ洗浄瓶
ポリ洗浄瓶は洗浄用アルコールを入れて使います。
洗浄用アルコールを少しずつ出すことができるため、作業後の机の掃除などに使える便利なアイテムです。
少し高いけど便利な”水洗いレジン”
水洗いレジンは、その名の通り水で洗うことのできるレジンです。
アルコールの代わりに水で洗浄を行うことができるため、大量の印刷をしない人、アルコールの匂いが嫌いな人におすすめです。
少し値段は高いですが、アルコールの購入や管理が必要ないので初心者におすすめです。
今回は私が光造形初心者におすすめしたい道具の紹介と水洗いレジンの紹介をしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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